もう二度とユーヤを失いたくない。 温かい手をもう一度だけ。 わがままかもしれないけどもう一度だけ…… 「あのね、ユーヤ……」 「あの……」 同時に言葉を発したあたし達は、互いの目を見合わせてクスクスと笑った。 「ユーヤからいいよ?」 「あ、じゃあ……」 一度ハァと息を吐き出した後、ユーヤはあたしの目を真っ直ぐ見つめた。