その時、アパートの前で両手にスーパーの袋を下げたユーヤと母親を見つけた。
母親と笑いあいながらアパートに入っていく幸せそうなユーヤ。
自分とは対照的に何の悩みもなさそうなユーヤ。
どうして。
何で。
陽はそのまま逃げるようにアパートを後にした。
理不尽に殴られる自分と平穏に暮らすユーヤ。
どうしてユーヤだけが。
何で自分だけがこんなに辛い思いをしなくちゃいけないんだ。
陽の悲しみは形を変え、ユーヤへの憎しみに変わっていった。
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