ユーヤは陽と一緒にいる。


そう確信した後も、あたしの気持ちがぶれることはなかった。


ユーヤを信じると決めたんだ。


陽が一緒なら話が早い。


あたしは目をつぶりハァと息を吐き出した後、真っ直ぐ前を見据え歩き始めた。



陽のアパートへの道のりは頭の中にきっちりと記憶してある。


一歩一歩アパートは近づく。


もう何も迷うことなんてない。



「本当に来たんだな」

チャイムを押した後、ニヤッと笑って玄関の扉を開けた陽をあたしはキッと睨みつけた。