「ユーヤにも何か理由があるんだよ。お願いだからちゃんと話し合ってよ……。気持ちが通じ合ってるのに、一緒にいられないなんて辛すぎるでしょ?」
「……うん、辛い……辛いよ」
辛すぎるよ。
ねぇ、ユーヤ。
今からでも遅くないのかな?
「ユーヤのところに行ってあげて?お願い!」
「……アヤ、ありがとう」
『気持ちが通じ合ってるのに、一緒にいられないなんて辛すぎるでしょ?』
もしアヤの言う通りだとしたら、今からでも遅くないのかな。
もう一度、ユーヤに手を伸ばすのは許されるのかな?
「アヤ……あたし頑張るから。ちゃんと話し合ってみる!」
アヤの「頑張って」の声を聞くと同時に、あたしはバッグを手に部屋を飛び出した。



