年が明け、受験戦争まっただ中に突入した。 大晦日も元旦も。 外出することなく勉強に励んだ。 勉強している間は余計なことを考えずに済んだし、あたしにとってはいい心のリハビリになっていた。 その間、ユーヤとは何度か廊下ですれ違った。 でもお互い目を合わせることも声を掛けることもなかった。 二人の間にあった恋人という関係もなかったかのように。