「僕は……」


ユーヤが何かを言い掛けた瞬間、授業を告げるチャイムの音が辺りに響き渡った。


「タイミング悪いな……」


軽く舌打ちをした後ユーヤはあたしの頬に優しく手を当てた。


「先輩は……神様っていると思いますか?」


神様……?


いるかいないかは分からない。


でも、いると信じたい。


「いる……んじゃない?」


「それ聞いて安心しました」


ユーヤの質問の意味も頬に感じる手の平の熱で深く考えられない。