24/7~キミを想う~【完結】


「……何でもないから」


「何でもないことないはないですよ。だって今泣いてるんだから……」


「早く戻ってあげなよ……」


早くさっきの女の子のところに戻ってあげて。


あたしのことなんて構わないで。


気に掛けてもらえていると、いらない期待を抱いてしまう。


「アリサ先輩」


子供をあやすように優しくそう言うと、ユーヤはあたしの両手を顔から離した。


「……見ないで」


きっとあたしは酷い顔をしている。


目の下はマスカラとアイライナーで真っ黒になっているだろう。