「もう君はアリサちゃんの彼氏じゃないだろ?俺、アリサちゃんもらってもいい?」


「それは……先輩が決めることですから」


ユーヤの言葉が少しだけあたしの胸に傷をつける。


チクンっと痛んだ胸の痛みに気付き、あたしは目を伏せた。


「だったらさ、ネックレスとか渡さないでくんない?別れた相手に物渡すなんて未練たらしいだろ?」


「人の話を盗み聞きするような人に言われたくないです」


「……盗み聞きじゃねぇよ」


尻つぼみになりながらそう悔しそうに呟いた柊さんをユーヤは冷めた目で見つめた後あたしに言葉を掛け店から出て行った。


「先輩、さようなら」


その言葉が永遠の別れを意味しているような気がして。


あたしはユーヤの背中をぼんやりと目で追った。