24/7~キミを想う~【完結】


ナンパはほぼ100%の確率で成功すると鼻高々に語っていた柊さん。


そんな柊さんが失敗したのはあたしが初めてだという。


確かに柊さんはそこそこ顔もいい。


何より口が達者で人を楽しませる話術を持っている。


誰に対しても屈託なく話し掛け、明るい雰囲気にもっていく柊さんは今ではバイト先のムードメーカー的存在だ。



「いらっしゃいませ」


店に入り店長と他のバイトさんに軽く頭を下げると、あたしは1番レジに立った。


バイトをしている間はユーヤのことを考えずにいられる。


あたしは手元の商品を素早くスキャンした。