「何で……」 手の中にあるもの。 それは間違いなく、ユーヤが買ってくれたネックレスだった。 箱には入っておらず、剥き出しのネックレスがそのまま透明の袋に入れられていた。 その袋の中にはネックレスの他にも、小さな紙切れが一枚入っていた。 『ごめんなさい』 紙に書かれていたのはそんなたった6つの文字だけ。 陽とのことを弁解することも、よりを戻そうとすることもしない。 そんなところがユーヤらしい。 あたしは冷静にそんなことを考えていた。