「顔色悪いですよ。あの男と何かあったんですか?」
茶色く澄んだユーヤの瞳に見つめられると全てを見透かされてしまいそうで。
「離して。急いでるって言ってるのが聞こえないわけ?しつこいのよ」
あたしはユーヤの手をパッと振り払い鞄を肩にかけた。
「先輩!何かあったら僕に連絡してください!いつでも大丈夫ですから!」
ユーヤは本当に馬鹿だ。
こんなに冷たくあしらっても、ユーヤはあたしから決して離れていこうとはしない。
背中にぶつかるユーヤの声に返事を返すことなくあたしは教室から飛び出した。
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