「中途半端な気持ちで進路を決めようとしているなら、お母さんは反対よ。前にも言ったわよね?」 母の『中途半端』という言葉が胸の奥深くに突き刺さる。 言われてみれば確かに中途半端だ。 進路もまともに決めず、先延ばししていたのは事実で。 「分かった。でもちゃんとした結論だすから」 「……そう。分かったわ」 母が一瞬だけ見せた悲しげな表情。 それに気付かない振りをしてあたしはリビングを後にした。