学校を終え家に帰ると、待っていましたとばかりに母がリビングから顔を出した。
「アリサ、ちょっといい?」
「……うん」
何の話をされるかくらい聞かなくても分かる。
素直にリビングに入ると、母はテーブルの上にミルクティーの入ったカップを置いた。
「これからのこと……決めた?」
「あたしは九州には行かないよ。何と言われようとも」
「そう。それなら高校卒業後はどうするつもりなの?」
「大学か短大に行く」
「どこの?」
「まだ決めてないけどこれから決める」
そう口にすると母はハァと大きな溜息をついた。
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