「ユーヤ……本当にごめんね。あたし……」 「気にしないでください。先輩も無事だったし、バッグも戻ってきたし。先輩が謝ることありませんよ」 「でもユーヤの誕生日……」 「だーかーら、気にしないでください」 「……うん。でも欲しいものとかない?誕生日には渡せなかったけど……」 「ないですよ。何も……欲しいものはないです」 ユーヤはそう言うと、スッと立ち上がった。 そして、伏し目がちにこう言った。