バッグから携帯を取り出し、昨晩のメールや着信を確認する。


着信:10件
メール:5件


その全てがユーヤからのものであると知り、あたしは途方に暮れた。


ユーヤはどんな気持ちでいたんだろう。


やっぱりこのままでいいはずがない。


すぐさま携帯を耳に当て、ユーヤに電話をかける。


逸る気持ちを押さえ呼び出し音に耳を傾けていると、2コール目でユーヤが出た。


「……もしもし」


その声は今にも消え入りそうなくらい小さいものだった。