「ひったくられた場所は君が立っていたところ?」 「いえ……少し走りました」 「バッグの中には何が入ってた?」 「お財布と携帯と学生証と化粧ポーチとか……」 「全部教えて?」 警官は淡々とあたしに質問をし、答えた内容をパソコンに入力していく。 「あの、まだ終わりませんか?」 ユーヤの家を出てからもう二時間近く経っている。 「もう少しで終わるよ」 そんな警官の言葉は気休めで。 結局その後一時間、あたしは事細かに調書を取られた。