「現に、先輩は僕のこと無視しないじゃないですか。ちゃんと話を聞いてくれる。それに今だって隣を歩かせてもらってる」 「それはあんたが勝手に……」 「僕は先輩と一緒にいるのが楽しいんです。だから今も一緒にいる。それだけですよ」 ユーヤの子犬のような笑顔があまりにも眩しくてあたしはそれ以上言い返すことができなかった。