携帯にはユーヤからのメールも電話もない。 「……もう少し待つか」 ユーヤだって雨の中ずっとあたしを待っていてくれた。 慣れないヒールのパンプスを履いてきてしまったばかりに足の親指がキリキリと痛み、あたしは表情を強張らせた。 「ねぇねぇ」 すると突然、あたしの顔を見知らぬ男が覗き込んだ。 「何してんの~?誰かと待ち合わせ?」 髪を金髪に染め肌の真っ黒な強面の若い男。 鼻と口のシルバーのピアスが太陽の光に反射してキラリと光った。