「送ってくれてありがとう」


「いえいえ。明日忘れないでくださいね?」


家に着くと、ユーヤはそう念を押した。


「大丈夫だって。忘れないから」


ユーヤとの約束忘れるはずない 


「よかった。じゃあまた明日」


「うん。気を付けてね」


男子高校生が買い物袋片手に歩く姿はあんまり見かけたことがない。 


でもユーヤは様になっていて。 


ユーヤに何かしてあげたい。 


そういえばユーヤの誕生日はいつだろう。 


あたしはユーヤが見えなくなるまでそんなことを考えながらブンブンと手を振った。