「よーし、アリサ達もうまくいったみたいだしあたしも頑張らないと」


「そうだよ。頑張って!」


店長は結婚してすぐに奥さんを病気で亡くし、親から引き継いだこのスーパーをずっと一人で経営しているらしい。


店長の人柄もあり、スーパーは常連客が絶えず訪れなかなかの盛況ぶりだった。


「うん!じゃあ、あたし先行ってるね!」


「了解。今日も頑張ろうね」


恋する乙女全開のアヤに手を振るとあたしは自分のロッカーから制服を取り出した。



アヤはいつもあたしより先に店に入る。


店長と一瞬でも一秒でも長く一緒にいたい。


そんなアヤの気持ちを察し、あたしはアヤより遅れて店に行くことにしていた。


出来るだけ店長と二人の時間をつくってあげたかった。