だからきっと忘れていたんだ。


陽が何故あたしを抱かずに解放したのか。


そんな大事なことを。


ユーヤと過ごしている時間があまりにも幸せすぎたから。


ユーヤがあたしの弱さを優しさで包み込んでくれたから。



「ユーヤ……好きだよ」


二人で抱き合ってキスをして。



そんな幸せな時間がずっと続くとこの時のあたしは信じて疑わなかった。