陽は最初からそういうつもりだったんだ。 だから甘い言葉であたしを部屋に連れてきた。 金ヅルをみすみす手放す気なんてなかったんだ……。 「なぁ、久しぶりに楽しもうぜ?」 「やめて……!こっちに来ないで!!」 全身から血の気が引き、呼吸が荒くなる。 どうやって逃げればいいんだろう。 恐怖と不安で足がガクガクと震え出す。 「……捕まえた」 でも、ちらっと玄関に視線を移したその一瞬の間に、あたしは腕を掴まれていた。