「あ、ねぇ今日の放課後時間ある?」
「はい。全然あります」
「じゃあさ、放課後一緒にご飯でも食べに行かない?もちろん奢るから」
「今回は僕が出しますよ。放課後、校門の前で待ってます。あ、そうだ。先輩傘持ってないんですよね?」
「うん……何で?」
「いや……雨が降れば先輩とアイアイ傘できるなって……」
嵐にでもなりそうな真っ黒な空を見上げユーヤは意味深な表情を浮かべる。
「……バカ」
ユーヤの言葉に呆れながら笑うとユーヤも嬉しそうに笑った。
こんな穏やかな時間がずっと続けばいい。
ユーヤとずっと一緒にいたい。
あたしのユーヤへの想いは日に日に大きくなっていった。



