「アリサ驚きすぎだから」 「あはは……ごめん。ちょっと意外でさ」 「店長ってさ、見た目はおじさんだけどそこらの男よりいい男だよ」 店長の話をしている時のアヤの目は恋する乙女といった感じ。 あたしは嬉しそうに店長の話をするアヤを見て温かい気持ちになりながら相槌を打った。 「辛い経験をした人って、他の人にも優しくできるんだね。店長もユーヤも……」 「辛い経験……?」 何気なくそう言ったアヤの言葉が何故か引っ掛かった。