―文化祭当日。
控え室で、俺は彼と二人きりだった。
すでに着替えを済ませ、後は本番を待つばかり。
だけど…。
「カツラって重い…」
腰まで伸びている長い髪のカツラをかぶせられ、俺はうなっていた。
「とってもキレイだよ。本当に奪っていきたいぐらい」
女物の着物を着ている俺とは反対に、彼は男物の着物を着ていた。
彼も長い髪のカツラをかぶっているけど、平気そうだ。
「あぁ…。本当にキレイだ」
彼は俺をじっと見つめる。
その熱っぽい視線がちょっと恥ずかしくて、俺は顔を背けた。
「あんまこっち見るな。どうせ舞台でイヤってほど見るだろ?」
「それも今日まで。明日になったら、着てくれないよね?」
「俺にはコスプレ趣味はないからな」
控え室で、俺は彼と二人きりだった。
すでに着替えを済ませ、後は本番を待つばかり。
だけど…。
「カツラって重い…」
腰まで伸びている長い髪のカツラをかぶせられ、俺はうなっていた。
「とってもキレイだよ。本当に奪っていきたいぐらい」
女物の着物を着ている俺とは反対に、彼は男物の着物を着ていた。
彼も長い髪のカツラをかぶっているけど、平気そうだ。
「あぁ…。本当にキレイだ」
彼は俺をじっと見つめる。
その熱っぽい視線がちょっと恥ずかしくて、俺は顔を背けた。
「あんまこっち見るな。どうせ舞台でイヤってほど見るだろ?」
「それも今日まで。明日になったら、着てくれないよね?」
「俺にはコスプレ趣味はないからな」