いつも一緒

そして思い出した。

わたしは死んだ犬の体を抱えて、神社に来たのだ。

犬が好きだった場所。

思い出の大切な場所を、血塗れのわたしは訪れた。

そして…彼女と出会った。

犬の骸を抱いて、神社の階段に座っていたところ、彼女はやって来て、わたしに声をかけてきた。

「どうしたの? …あら」

彼女はわたしと犬を見て、察したようだった。

あわれむように、犬の頭を撫でた。

「かわいそうに…。身勝手な人間のせいで…」

「…っと、ずっと一緒にいたのにっ…!」

ボロボロと涙がこぼれた。

悔しくて、悲しくて!

でも無力な自分が1番情けなかった!