「これ、弁当?」 「うん!見た目は悪いけど一生懸命作ったの!」 「……そっか。ありがとな」 紙袋の中身を確認して、優しく微笑む龍心。 その姿に胸が熱くなる。 朝早く起きてお弁当を作ったかいがあったな。 「シートも持ってきたし、早く食べよ?」 「案外準備いいんだな」 あたしと龍心はすぐに芝生の上に大きなレジャーシートを敷いて、お弁当を囲んだ。