「こんなとこで何してた?」 「……あのね、龍心。あたし龍心の部屋に……――」 龍心の部屋に行こうとしてたんだよ。 連絡がつかないから、龍心の部屋に向かったの。 そう言い掛けて、思わず口をつぐんだ。 目の前に立っている龍心の瞳があまりに冷たかったから。 あたしは龍心の瞳から目を反らして、うつむいた。