今は、半分だけ譲ってくれるようになった。 一か月も毎日こうしてると、人って変わるもんなんだなぁ。 懐いてくれたのかな。 あたしはチラリと先輩の方へ目をやる。 少し猫っ毛だな。 突然、先輩の頭を撫でたくなったのを、必死で我慢した。 「何ニヤけてんの」 「いえ、何でもないです」 「………ふぅん」 拗ねると、ちょっとだけ口を尖らせる先輩の癖。 そんな仕草ひとつひとつにも…。 『愛しい』 そんな感情を、知らない間に覚えるようになっていて…。 あたしは先輩から素早く目を逸らせた。