空をなくしたその先に

それは他の国の記事だった。

かつては敵対していた国に暮らす人々の暮らしを伝える特集の中、巨大な農園をきりもりしている夫妻の記事。

彼らの運営する孤児院の子どもたちは、自然に農作業を手伝うのだと記されていた。

大人になって独立したとしても、受けた愛情を忘れることなく、おりにふれては戻ってくるのだという。

写真そのものは本当に小さなものだった。

表情なんてわからない。

けれど、ダナには写真におさまっている全員が微笑んでいるのがわかった。

ディオの手が肩に回される。

あいかわらずぎこちない手つきだということに、こんな状況下でも気がついてしまった。


「ダナ」


名前を呼ぶ声も。

涙を拭ってくれる手がぎくしゃくとしているのも。

全て懐かしかった。