空をなくしたその先に

凡庸な人だった、

と息子であるディオにでさえ評されてしまうディオゲネスのもと、彼のもつ権力は絶大なものだった。

マグフィレット王国が他国の侵略を受けることがなかったのは、彼の力によるところが大きかったともいわれている。

その下にフィディアスという三男がいたのだが、彼は数十年前に逝去していた。

フレディの母親であるフレデリーカは、その下になる。

今頃カイトファーデン家でも親子の再会がはたされている頃だろう。

母親の前を辞してディオは、自分の部屋に戻った。

部屋の広さこそかなりあるものの、一国の王子の部屋としては質素な方ではないかと思う。

マグフィレット王国が貧しいというわけではない。

技術力ではセンティア王国に及ばないとはいえ、金や石油、フォースダイトといった資源には恵まれている。

国土の大半は土地も豊かで、収穫される作物の種類も豊富だ。
ただ、王室の頂点に立つ二人が、質素な生活を好んでいるというだけの話だ。