「ディオ……?」

「大丈夫だ。君はよく頑張ったよ」


フレディは優しい手つきでダナの頭をなでると、
彼女をディオの腕の中に戻した。

ディオは情けなさでいっぱいだった。

守るどころか逃げ出すことしかできず。

あげくのはてに敵に襲われた。

巻き込みたくなかったはずなのに、
結果として巻き込んだだけではない。

犠牲になったのはダナの方だった。

手当の仕方も知らなかった。

フレディがいなかったら、
あのままダナはいなくなっていたはずだ。

力なくディオにもたれかかるダナの頭。