転移が無いのが、
一番だけど、
今は1人でいるのが、
こんなに辛い事に、
涙が出てくる。

「眠ったか?」

「先生?」

先生が仕事を終えて、
私の病室やって来た。

「うんん。
明日なのに緊張して、
眠れないんだ。」

「そうか。」

先生は優しく私を、
抱きしめてくれた。

「辛い事を分けて欲しい。
お前の辛い顔を、
見ることが辛い。」

「先生・・・。」

私は止めどなく涙が、
あふれ出してくる。

生きて帰りたい。
そんな思いを胸に、
先生の胸の中で泣いた。