あたしの1週間は無駄だったな。
バカみたいに笑顔を作れた自分が心底嫌になる。
――ひとりになりたくない。
たったそれだけで、あたしは簡単に嘘つきになるなんて、気付きたくはなかった。できれば無意識でいたかった。
気付いたところで直せそうにはないし、寂しい人間だと否が応でも感じてしまう。
後ろ手に自室のドアを閉め、ベッドへ鞄を放り投げた。ボスッという間抜けな音を聞きながら、机の引き出しに手を伸ばす。
開けた引き出しに隙間なく入る彗からの手紙。それを1枚手に取って眺める。
薄々分かっていた。彗からの返事は、二度とこないんだと。
きっと理由がある。そう自分に言い聞かせたところで、あたしは救われない。
あたしだけでは何も変わらないから、彗を頼ったのに。助けを求めたのに。
「……役立たず」
しょせん他人との絆も思い出も、この程度だ。薄れて美化されるだけで、それにすがったほうが馬鹿を見る。
――不公平。
なんであたしだけが、こんなに苦しまなきゃいけないの。
サヤも緑夏ちゃんも幸せそうで、彗は助けてくれるどころか返事もくれない。早坂先生だってサヤに頼まれたから、あたしは患者だから一緒にいてくれるだけ。
「……なんで」
どうして誰も、あたしをいちばんに想ってくれないの。
それだけでいいのに。それだけで、あたしは幸せなのに。
よそ見しないで、あたしだけを見てほしい。求められた分だけあげるから、求めた分それ以上に愛してよ。
ねぇ、サヤ。
あなただけは、そうだと思っていたのに。
信じていた。誰よりも何よりも、あたしはいちばんにサヤを。サヤもいちばんにあたしを。
未来はふたりだけのものだと、この先ずっと、あたしとサヤはふたりで生きていくんだと。信じていたのに――…。



