――――――…
「……朝……」
遮光できないカーテンを通して、夏日が部屋へ差し込む。
ベッドに横になったままそれを確認すると、ダルいのに眠れなかった自分に対して苛立ちが募った。
仕方なく起こした体を引き摺るようにしてフローリングへ降ろし、携帯を充電器から外した。
確認しなくたって着信音が鳴らなかったことは知ってるのに。
優太からのメールに返信しないままベッドへと入ったけど、催促のメールは届いてない。
冷めてきた。
そう思うのはあたしだけじゃないと思う。
もうすぐ付き合って2ヵ月経つけれど、こんなもんなのか。
あたしが優太に求めてたものって、なんだろう。
優太があたしに求めるものって、なんだったんだろう。
今となってはもう、考えるのが面倒だ。なるようになるとか、流れに任せてしまえばいいとか、最近そればかり。
喧嘩はするし、仲直りもするし、ドキドキするけど苛々もする。
だけど付き合った当初のあたしと優太は、もういない。
「頭イタ……」
脈に重なる鈍い痛みに眉を寄せて立ち上がり、ふらつく足でリビングへ向かった。
冷蔵庫を開けて、毎夜サヤが作り置きしているココアを取り出す。
……氷……いいか、別に。
食器棚から適当なグラスを取り出した瞬間、あっと思った時には手の中からグラスは落ちていた。
ガラスの割れる音が寂寞とするリビングに響き、一瞬のことに暫く呆然としてしまう。
四方八方に散ったガラスの破片と、無残に欠けたグラス。



