「……っ、」


ビクッと体を跳ねさせると、両脚の付け根の中心を弄っていた手が止まる。スッと中心を撫で上げられれば、甘い痺れが蘇った。


幾度も、幾度も、もう無理と思っても、情欲は湧き上がる。


「……復活。ほら」


くすくすと笑いながら、濡れた自分の手をあたしに見せる変態。荒い息を整えながら睨むと、耳朶を軽く噛まれて囁かれる。


「名前、呼ばないの……? 凪」


……呼ばれたいの?

セックスの最中に名前を呼ばれて興奮するなんて、女だけの気もするけれど。


「……変態」

「ははっ。凪には言われたくないな」


それもそうか。あたしも、変態の部類に入るに決まってる。


「……サヤ」

「……うん?」

「サヤ」

「うん。俺に、何してほしい?」


ああ、つくづく嫌な男だ。


それでも、それでも。あたしはまだ、サヤを求め続けている。


彗はこんなあたしを、どうして見離さないんだろう。……なんて、自分で縛り付けといてよく言う。



「……凪? 泣いてんの?」


瞼にキスを落とされて、冷たくも熱くもない涙が頬を滑る。


この涙と一緒に、サヤへの想いも流れてしまえばいいのに。抱かれるたび、想いは募る気がしてならない。決して、口にはしないけれど。


「……サヤ……」

「うん?」

「壊して……傷つける勢いで」


激しく、荒く、壊してしまうくらい、乱暴に刻み込んで。


あたしの、罪を。