「なんだ、いたたまれなくなっただけか。凪と彗と飯食うことに」
「え! そんなん、じゃ……祠稀だってサボったくせに……」
「言ってくれるじゃねぇか。有須さんよ~」
「……」
ごめんと慌てないところを見ると、有須も余裕はないんだろう。
なんとなくだけど、有須は他の奴に比べて俺には遠慮なく話すようになった気がする。
「まあ座れよ。煙くて悪いけど」
「……ありがとぉ」
3人で成っていた輪の隙間に、有須が腰かける。
「女の子を地べたに座らせるなんて、祠稀くんも鬼だね」
「えっ!? いや、あたしは……っ」
「しかもこんな寒空の下やでぇ? ジェントルマンとは無縁やな、祠稀!」
「大丈夫です、あたし!」
「だとよ」
鼻で笑うと、遊志も大雅もつまらないって顔をする。そういえば、大雅は有須が好きなんだっけか?
「てか、なんで有須ちゃんがいたたまれないん? 祠稀なら分かるけどー……って、え!? 有須ちゃんて、彗くんのこと」
「きゃー!! 声が大きいですっ!」
俺ら以外誰もいねぇよ。と突っ込んだところで関係ないか。有須は口に出されること自体が恥ずかしいらしい。
じっと大雅を見ると、お得意の爽やかな笑顔を向けられた。
「俺の顔に何かついてる?」
「あー……いや、いいや。お前はどうでもいいし」
「そうだね、自分の心配したほうがいいんじゃない?」
この猫被り野郎。
お前だって有須が彗のこと好きって分かってんなら、少しは焦りやがれ。



