僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ



「遊志を呼び出した時点で俺がついて来ることくらい分からないなんて。やだなぁ、祠稀くんってそんなにバカだった?」

「お前めんどくせぇ」

「きゃー! 大雅、めんどいやって! 祠稀に言われたら終わ……嘘やん、遊志のおちゃめなジョークやんけ……っ」


冷やかな笑顔を浮かべる大雅に遊志がへつら笑うのを見ながら、また溜め息をついてしまったことに気付いて眉を寄せる。


――凪と彗に、恋愛関係なんてない。


知ってたはずなのに、苛立ちが沸き上がる。だって、どう考えたって朝のアレは、ありえねぇだろ。


“ふつうじゃない”


今さらそんなことを思う俺は、どれだけ心が狭いんだか。


今まで幾度も繰り返されてきた。幾度も見て来た。


凪と彗の関係は、友人とか恋人とか家族とか。恋とか愛とか、そんなものは既に超越したものだと。分かってて、知ってて、俺は嫉妬してる。


それだけ凪のことが好きなんじゃないかと言われれば、それまでだけど。


今まで平気で見てきたものが、平気で見られなくなるのは正直しんどい。


「……遊志はさぁ、嫌じゃねぇの? 凪と彗がベッタリなの」

「ベッタリ? まあ仲いいなぁとは思うけど、従弟やろ?」

「一緒に暮らしてねぇから分かんねんだよ。凪と彗が、どれだけベタベタしてっか」

「え!? ベタベタって……彗~、一緒に寝よっ? きゅるんっイッタァッ!」

「キモイ。似てない。飛んで。ここから今すぐ」


今だけは大雅に共感。


でも、当たってなくはねぇからちょっとムカツク。