僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ



「チカにあんなこと言っちゃ、ダメだよ」

「……ふふっ。ね、ちょっとおかしくなってた」


サヤに何か言われたのかな。


電話もきっとサヤからだったんだろう。


「あたし最近、見境なさ過ぎるかも」

「……俺がいるのに?」


そう言うと、胸にうずくまる凪がくすくすと笑う。


「彗は別次元だもん。ずっとあったかい」


ああ、ほら。


まただ。


ズッシリと感じる、束縛のような重さ。


こうやって凪は俺に依存してることを示して、俺を手放そうとしない。


重い。重くて、重くて、堪らない。


でも、ちっとも嫌じゃない。俺だって、同じ気持ちだから。


凪が俺の存在は別次元だと言うように、俺もそうだから。



返事の代わりにぎゅっと抱き締めると、凪も左手を俺の背中に回してきた。


秒針の音と、互いの心音が溶ける。それが子守唄となって、意識は深下層へと落ちていった。