僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ



――凪が言っていたことは、全て当たっていた。


俺の復讐心は薄れても消えはしなかったし、でも復讐をすればチカたちを見捨てることになる。それで悩むのに疲れて、俺は考えることを放棄した。


最初に戻ればいい、2年前の気持ちだけ残して。


復讐だけを考えて、チカたちなど仲間ではないと思えば、全てうまくいく。


だけど、ひとつだけ凪が間違っていたのは、自分たちのことを出さなかったこと。


復讐か、威光か。それだけならまだよかった。選べた。迷ったと思うけど、復讐を。


だけど俺は、凪たちと出逢ってしまった。あの3人の、迷いながら、でも前にしか進まない姿をこの目で見てしまった。


凪も彗も有須も、なんて平凡で幸せな奴らなんだと思っていたのに。気付けばその輪は居心地がよくて、幸せだとさえ思った。


そんな中で、俺が生きてきた夜の世界と同じに、昼の世界にも卑劣な人間がいるのだと知ってしまった。


彗の時も有須の時も、俺が怒りをぶつけたのは復讐心からで。彗のためにとか、有須のためにとか、思っていなかったはずなのに。凪を見ていると、ダメだった。


なんの迷いもなく行動して、人を信じて、誰かを想って泣く凪は危なっかしくて。でも、なんて強いんだろうと。


凪は、ヒカリとかぶる。

ヒカリを思い出して、ヒカリと重ねて。2年前のあの頃に想いを馳せてしまう。


もしかしたら、もしかしたら。


また、あの頃のように。あの頃よりももっと、上手く生きれるんじゃないかと思った。


俺に居場所を与えてくれた凪を。誰かを想い守ることを、生きる強さを見せてくれた彗と有須を。この手で守りたいと思った。


凪たちといれば幸せになれると、失いたくないと、本気で思った。