僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ



喉が潰れるまで、叫び続けた。

涙が枯れるまで、泣き続けた。



――足が折れていたみたいだけど、治療なんてものはやったのだろうか。


俺はすぐに家に連れ戻されて、親父に殴られて、蹴られて。他にも色々された気がするけれど、記憶が定かじゃない。


ヒカリの葬式は、終わったのだろうか。


あったとして、行けはしなかったけれど。


携帯はきっと親父に壊されて、鉄格子の窓しかない部屋に監禁されて、家から出ることは許されなかった。


威光がどうなったのか。ヒカリは結局誘拐犯にされて、事故死となったのか。俺は、誘拐された子供となっているのか。


考えたけど、もう、そんなことはどうでもよかった。


動くことも、口を開くことも、億劫で。家から出られないこと以外、前となんら変わりはなくて。


毎朝、毎晩、親父が部屋に来て、暴力を振るわれたけど、痛いなんて感覚は消えていた。音すら聞こえなかった。


親父が部屋から出てった後は、決まってヒカリのことを考えて、謝って。リュウやユナ、威光のメンバーに謝って。


俺なんて死ねばいいと思っても、それは許されなかった。


ヒカリは俺を守って死んだから、自ら死を選ぶなんて、できなかった。