僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ



「祠稀を、心配してたよ」


淡々と言う彗に、マグカップを口へ運ぼうとした手が止まってしまう。


凪が作ったココアを飲むことに抵抗を覚えた。


遅くに帰ってきた俺に対する嫌味でもなく、他人事のように話されたわけじゃないと分かっていたから。


「……俺? なんで?」


ココアの変わりに煙草を取り出して火をつけると、突き刺さる視線。目を合わせると、彗は真面目な顔をしていた。


……ごまかそうとした俺に、怒ってんの?


「お前はホント、凪中心だよな」

「……そんなことない」


そうだと思うけど。


「まあ、心配かけてんなら悪かったよ」


納得がいかない。答えになってない。


そう言いたげな彗に口の端だけ上げて答えると、彗はテーブルに伏せて顔だけ俺に向けた。


「なんだよ」


見つめてくるだけで何も言わない。おかしくなって笑うと、彗は小さく口を開いた。