僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ



「だから帰る! 我慢なんて、今まで死ぬほどしてきたんだよ!」

「それはひとりの時だろ!!」


ヒカリの腕を振り切ろうとしたけれど、すぐに押し返された。


怒鳴られたのは初めてで。


自分に怒りを向けるヒカリなんて初めてで。


俺は思わず、止まってしまった。


見上げれば、怒っているはずなのに。闇夜に煌めく月のように、金色の瞳は淡い光を纏って、揺れていた。


「もう、ひとりじゃないのに。我慢する必要があるの?」


聞きたくない。


掴まれた腕に、力が入らない。


俺は進むべきなのに、1歩後退してしまう。


「本当は、どうして欲しいのか、あるでしょう」


知らない、知らない、知らない。


本当の気持ちなんて、知らない。


「言っていいんだよ、祠稀」


知らない知らない知らない。使い方も言い方も、止まらない涙の理由も。



「祠稀っ!!」





タ ス ケ テ