僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ



「祠稀。……君みたいな子たちと、威光の仲間」


その言葉だけ俺を見て言って、ヒカリは再び街を見下ろしていた。


「祠稀にもできるといいなぁ。守るべき、存在が」


……何かを守る覚悟があるなら、この胸に渦巻く憎しみも、いつか消えるだろうか。


何かを守ろうと想えば、人は、優しくなるだろうか。


「この街にあるかもよぉ~? 祠稀が守りたいもの」


ヒカリがそう言うから、俺はネオン街を軽く見遣って鼻で笑ってやった。


「ねぇな。今日も汚れてますから、この街」

「うはは! んじゃ、今日も困ったちゃんを逮捕しちゃうぞっ!」

「キッッモ」


真顔でそう返して、俺はドアに向かう。


「ちょ、祠稀!? 今なんて言った!?」なんて、背後から聞こえる声は無視して、思い切りドアを開けた。


錆びた音とは相反して、俺の心は軽い。


胸の奥に、雨のように溜まる黒いものも、いつか雨が上がるように、消えてなくなる。


きっと、きっと。


いつか、きっと――…。