僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ



「はぁ……っ、は、……クズは、勉強しろ」


床にだらりと寝転ぶ俺に、息切れしながら親父は言って、部屋を出て行った。


クソ親父、と呟いたのも束の間。ガチャン、という金属音に、俺は目を見開く。


軋む体を起こしてドアを見ると、内鍵だったはずの鍵が、外付けに変わっていた。


「は……マジか。まるで鳥籠だな」


実際、そうなんだろうけど。


俺がもし、翼を持っていたとしても、空は飛べやしない。飛ぼうとするたびに、体中に縛られた鎖のせいで、何度も地面に叩きつけられる。


そのたびに怪我をして、血を流して、羽根は抜け落ちていくんだ。



「……イッ……テェ……」


立ち上がると、足首に痛みが走った。


骨でもイッたかと思ったけど、たぶん大丈夫だ。殴り終わったかと思ったら、今度は足で踏みつけてきた親父。


適当に踏み付けてくるもんだから、足首を踏み付けられた時、ゴリッと変な音がしたから、ただの捻挫だろう。