「アンタ等、何者?」
ボロいビルに戻ってすぐ口を開いた俺に、ヒカリを含む奴ら全員がきょとんと間抜け面。
さっきまでの雰囲気はなんだったのか、何をしてんのか、俺は知りたくて仕方がなかった。
「威光って、なんだよ」
「あーあ。興味持っちゃった。ヒカリが連れてくるからだぞ」
「えー別にいいじゃん。仲間なんだしぃ」
「だから、なんのっ! アンタ等、何者だよっ!」
仲間と呼ばれるには分からないことが多すぎて、それに苛立った俺は、仲間になりたいと言ってるようなもので。
ヒカリはそんな俺を、嬉しそうに見てくる。
「ニヤニヤしてんじゃねぇよ! ヒカリッ!」
「っえー! 呼び捨て!? 早ぁーっ!」
ソファーに腰かけたヒカリは大袈裟にリアクションを取ってから、「んー、なんて言うかなぁ」ともったいぶる。
「祠稀みたいな子を、助けてるグループ?」
「……は?」
俺が間抜けな声しか出ないのは、無理もない。だって、いきなりそんなことを言われたって、ピンとこないだろ。



