僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ



「アンタ等、何者?」


ボロいビルに戻ってすぐ口を開いた俺に、ヒカリを含む奴ら全員がきょとんと間抜け面。


さっきまでの雰囲気はなんだったのか、何をしてんのか、俺は知りたくて仕方がなかった。


「威光って、なんだよ」

「あーあ。興味持っちゃった。ヒカリが連れてくるからだぞ」

「えー別にいいじゃん。仲間なんだしぃ」

「だから、なんのっ! アンタ等、何者だよっ!」


仲間と呼ばれるには分からないことが多すぎて、それに苛立った俺は、仲間になりたいと言ってるようなもので。


ヒカリはそんな俺を、嬉しそうに見てくる。


「ニヤニヤしてんじゃねぇよ! ヒカリッ!」

「っえー! 呼び捨て!? 早ぁーっ!」


ソファーに腰かけたヒカリは大袈裟にリアクションを取ってから、「んー、なんて言うかなぁ」ともったいぶる。


「祠稀みたいな子を、助けてるグループ?」

「……は?」


俺が間抜けな声しか出ないのは、無理もない。だって、いきなりそんなことを言われたって、ピンとこないだろ。