僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ



「……っ……あた、し……っ」

「……今日は、よく泣くね」

「……ありがとう……彗……っ」


ありがとうなんて、俺が言う言葉なのに。凪が言うなんて、変だよ。


「……ほら凪、目瞑って」


全部全部、消してあげるから。


不安も悲しみもつらさも、凪が泣かないように、笑っていられるように。


凪を苦しめるもの全部、俺が消してあげる。



……祠稀に聞く。秘密はないのかって。


祠稀は聞かれたくないかもしれない。話したくないかもしれないけど、凪のために、俺のために聞くんだ。


俺に……“サヤ”は消せないから。


だから、それ以外の不安や悲しみなら、消してあげるよ。



俺は目を瞑った凪を確認して、慈しむように頬をひと撫でした。



「……おやすみ、凪」



どうか、幸せな夢を。



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