「……っ……あた、し……っ」
「……今日は、よく泣くね」
「……ありがとう……彗……っ」
ありがとうなんて、俺が言う言葉なのに。凪が言うなんて、変だよ。
「……ほら凪、目瞑って」
全部全部、消してあげるから。
不安も悲しみもつらさも、凪が泣かないように、笑っていられるように。
凪を苦しめるもの全部、俺が消してあげる。
……祠稀に聞く。秘密はないのかって。
祠稀は聞かれたくないかもしれない。話したくないかもしれないけど、凪のために、俺のために聞くんだ。
俺に……“サヤ”は消せないから。
だから、それ以外の不安や悲しみなら、消してあげるよ。
俺は目を瞑った凪を確認して、慈しむように頬をひと撫でした。
「……おやすみ、凪」
どうか、幸せな夢を。
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