「ねぇ彗……後輩って、中学のかな?」
「……うん、そうじゃない?」
後輩ってことは、その子はまだ中学生ってことなんだろうけど……。
見上げた時計が示す時間は午後11時過ぎ。どこで会うのかは知らないけれど、中学生が夜中に外にいたら補導される時間帯だ。
高1の祠稀だって例外じゃないはずなのに。
「……」
フゥ、と溜め息をつくと、有須が立ち上がった。反射的に見上げると、有須はマグカップを持って微笑む。
「寝よっかな。明日も学校だし」
「ん、そだね」
ソファーに寄りかからせていたダルい体を起こして立ち上がると、今度は有須が俺を見上げていた。
……ちっちゃい。
「彗は、まだ寝ないでしょ?」
「……? ……ああ、だね」
困ったように言うと、有須はくすりと笑った。
「じゃあ、おやすみなさい」
「うん、おやすみ」
自室へ向かった有須から、その隣にある凪の部屋へ視線を移す。



