千治君を見上げると不思議そうな顔をして
あたしを見下ろす。
やっぱり、見下ろされるんだな。
「にっちょくって何?」
平仮名で来たかよ。
ちょっと、この人激しく大丈夫?
人生で日直やったことない人が
居るのにもビックリだし。
「えっと、まず朝来たら日誌を取りに
行って、今日の授業とか何をしたか
とか書くヤツがあって・・・」
ボーっと聞いているのか不安だ。
「・・・・・・・・・」
説明理解してない。
な、何この人!?
マジでやったことないの!!
そんなことってあるの?
あたし初めて会ったよ。
「あのさ、一緒にやるから大丈夫だよ。」
首を傾げる千治君。
「立花ー」
佐藤君に手を振られる。
あの人爽やかだな。
元気に手を振るなぁ。
それに女子が倒れてるよ。
佐藤君、気付こうよ。
「おはよう。」
たまに声を掛けられる。
彼は自然と手を下ろして、
校舎に入っていた。
振りかえしてやったけどさ。
「朝からあのテンション付いて
けないわ。」
デレンとしながら手を下ろす。
「アイツ、何?」
な、ナル君声のトーン下がった。
一気に降下したよね。
今のどこから出したの?
地響きかと思っちゃったよ。
大地震の予兆かと思ったよ。

