そういえば、田中は元気にしているだろうか?
あの坊主が恋しいぞ。
マコ君と同じ学校だったっけ?
「知らないことが多すぎると味方にさえなって
あげられないじゃないか。」
例えば、どんなにみんなを悪くいう人が居ても
あたしだけは味方になってあげられる存在になれ
たらカッコイイよね!!
「おめぇーのことを正真正銘の馬鹿っていうんだ!」
し、心外だよっ!!
慶詩にだけは言われたくない。
あんたの方が馬鹿じゃないか。
「ばっ、馬鹿って言うな!」
自慢になるが中間はオール満点取ったんだぞ。
言っとくけど、主席でこの学校合格してんだからな!!
「信じられない!!
人がいいこと言ってるのに素直に受け取れ。
無駄口叩いてる暇があるならそのすっからかんの
頭に叩き込んでやるわ。」
「おめぇーなそれはこっちのセリフだ。
何度忠告すりゃ分かるわけ?
俺らみたいなのと居ると危険な目に遭うぞ。」
そんなもんが怖くて引っ込むと思うなよ。
伊織君、あたしは普通女子と違うのよ。
「心配なんて結構よ自分の身ぐらい守れるわ。」
馬鹿にしないでよね。
それにサユっていう強い味方だってダディという
逞しい人があたしにはついてるもの。
「ひよ・・・・」
「だから、約束ね。
みんな一緒に卒業するの。
3年間、ちゃんと学校に行って証明してやればいい。」
大人を黙らせるのはそれで十分よ。
「卑下はしないっていう約束よ。
不良なら不良らしくしてればいいじゃない。
大人の意見に従う必要なんてないもの。
あたしだってあたしらしくするわ。
そして、文句は受け付けない。」
あたしに不満があっても聞いてやらない。

